おもしろい人、ものが集まって
コラボレーションする。
それがアートの新しいカタチ。
東日本大震災を機に価値観が変わった。
大阪市立大学・都市研究プラザのサテライト研究室「クリエイティブセンター阿波座(CCA)」(西区阿波座1 丁目)で、様々なテーマの「場」の実験を行いながら、都市や地域の活性化に関する研究を行っています。西区にはCCA が入居するACDC内をはじめ、多数のクリエイティブオフィスが集積しています。そこで、多様な人たちが交流を図る「場」として、幅広い分野の ゲストに話題提供してもらい、少人数で対話を深める「クリエイティブ・サロン」や、情報交流を行う「CCA OPEN!」といった実験をスタートさせました。
サロン後に行っているアンケート調査によると、参加動機の上位は「テーマ・ゲスト」、「参加者との交流」、「主催者からの誘い」です。特に、参加者との交流を期待するのは、リピーターがほとんどで、異分野の人との交流に刺激を受けているようです。そして、「主催者(私)からの誘い」が多く挙げられるようになったのは、ここ最近のこと。多様な人たちが参加する「場」をマネジメントするのは難しいことが分かりました。
参加をきっかけに、交流が継続しているケースも多いです。特に、「場」をプロデュースするような方が参加していると、新たなコトやモノが生まれる「創造の場」に発展する可能性が高い傾向が見受けられます。
もっと地域交流を図りたいという思いから、毎月、地域で働いている人たちと一緒に新阿波座公園の掃除をはじめました。さらに、地域の新旧住民や働いている人たちと交流を図るべく、有志で実行委員会をつくり、新阿波座公園での地域交流イベント「アワザサーカス」を開催しました。調査によると、近隣を中心に、約2000 人が参加し、その内、30 代が半数以上を占め、小さな子ども連れの家族が多く参加していました。そして翌年には、2つの公園で同時開催する「新町・アワザサーカス」へと発展しました。「街区公園勉強会」も生まれ、毎月、公園掃除の後に勉強会を行っています。このように交流の「場」を重ねていくことで、新たなコトやモノが生まれ、社会や経済の新たな価値の創造につながっていくことが期待されます。