印刷するのは“可能性” ― 無限空間でうまれるもの

  • 2015.09.13
JAM置き

あるべき姿をとっぱらってみちゃった印刷屋さん

「ズレて、カスれて、手についちゃう。」-印刷物としてはよろしくないこの特徴を、開き直って強みにかえてしまった印刷屋さんがある。どこか昔懐かしく、愛着が沸く風合いの「レトロ印刷」は口コミで広がり、工場と店舗が一体となったこの場所は現在、様々な表現が可能な印刷の枠を超えた場となっている。
「KO-HAN」という、孔版印刷からネーミングされたレトロ印刷JAMの店に入るとまず迎えてくれるのが個性豊かな商品たち。実はこれ、ここで印刷されたものを店が買い取って販売委託しているのだ。そして入り口脇の「JAM置き」にずらっと置かれているのも、もちろんここで生まれたフライヤーたち。更には無料で使えるシルクスクリーンの作業場とギャラリースペースも併設されていて、「なんか作りたい!」と思わずにはいられない空間だ。
さらには全国を旅して見つけた工場と協力して本物のわら半紙「富士わら紙」を作ったり、オリジナルはんこの受注を開始したり、音楽会を開催したり…この場で生まれるものは単なる印刷物の枠を超えている。

KO-HAN店内

広い店内には自由な空気が漂っていて、わくわくする

角度を変えてみよう

「レトロ印刷」という屋号を付ける前は不動産やスーパーのチラシを主に扱うごく一般的な孔版印刷専門業者だったが、この仕上がりのクセに着目したクリエイターの依頼を受けることもしばしあった。しかしクリエイティブな表現を求めるだけでは商売は成り立たないもので、納品先からクレームが来ることも。お怒りはごもっともであるし、印刷屋自身もその点を常に懸念していた。
しかしそれが孔版印刷の特徴であり、変えることはできないもの。このジレンマのなか、ある時「ならばこの際言い切ってしまおう!」と、まちの印刷屋は大胆な方向転換を図った。より面白いものを作りたいというクリエイターに協力する道を選んだのだ。

シルクスクリーン作業場シルクスクリーン印刷

ミュージシャンからご近所のおばあちゃんまで、いろんな人がやってくるシルクスクリーンの作業場

クリエイターの強力サポーター

そんな過程を経て作られたこの場所は「作り手にどう使ってもらうか」をかたちにしたもの。たとえばKO-HAN 店頭とWEBページで展開している「JAM 置き」にはここで印刷された全国のお店やイベントのフライヤーで溢れていて、利用した人たちの情報掲示板になっており、いわばレトロ印刷JAM のあり方の象徴だ。「うちの発信力が強いのではなくて、発信力が強いお客さんが使ってくれるから。」作り手達によって、この場所は自然に広がっていった。
「これをしたらあかんとかはなくて、とにかく応援すること。飽きられないように、作り手さん達がやりたいことに協力する方法を自分達でも探しています。」―常に新しい“白紙” を提示してくれる作り手の最高のサポーターは、じつは常に挑戦し続ける最高のライバルかもしれない。

店内トイレ

トイレも手作り感満載で使い終わった版を飾っているのがニクイところ

レトロ印刷JAM主催イベント

レトロ印刷 JAM主催イベントはジャンル問わず・誰でもウェルカム

 
KO-HAN

コーハン
KO-HAN(レトロ印刷JAM)

住所
大阪市北区豊崎6-6-23
 
地図で見るソコマデ
営業時間
10 : 00 ~ 19 : 00
定休日
年末年始(それ以外は無休)
TEL
06-6225-8186
WebSite
http://jam-p.com
facebook twitter instagram
クレジットカード可

取材・文・写真/後藤 真悠子



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おもしろい人、ものが集まって
コラボレーションする。
それがアートの新しいカタチ。

東日本大震災を機に価値観が変わった。

ダレソレ
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作りたいもので、町を元気に。
これが、ポスター展の醍醐味。

全国に広がる「商店街ポスター展」。すべての始まりは、新世界だった。

ダレソレ
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レコード曲げ屋

あふれるモノの中で生み出された、新しいジャンル。

ナニアレ
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目標はロンドンのハイドパーク。
グリーンの可能性を発信したい。

ガーデンデザインは造園ではない。空間と時間のデザインだと思う。

ダレソレ
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植物のパワーを最大限に生かして
たくさんの人に感動と癒しを届けたい。

私にとって植物はペットのような存在。一喜一憂できるところが愛しい。

ダレソレ
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紙の音を聴きながら。

紙のたのしさをつたえる

ナニアレ
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はじまりは、そのひとふで

筆を選ぶは人生を選ぶ

ナニアレ
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個人の風呂場から大きなスケールへ。広がる、アートプロジェクト。

自宅の風呂から富士山が眺められる。そんな壮大なスケールをカタチに。

ダレソレ
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書道=習字ではなく、もっと可能性のあるもの。
字に魂を込めて、作品にする楽しさ・難しさ。

書道の概念をくつがえすべく書家としての活動をスタート。

ダレソレ
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15色の世界

フェルトたちの話し声に耳を傾けたら…

ナニアレ
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秘密の階段をのぼると…ふわっと広がる隠し小部屋。

知らないとたどり着けない、ひだまりの特等席

ナニアレ
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シンプルだけど、奥深くて、難しい。
それが、ライブパフォーマンス。

アートをもっと身近に。そんな思いでライブパフォーマンスをスタート。

ダレソレ
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関西の工場(こうば)とクリエイターが紡ぐもの

いまできることをつなげて広げて

ナニアレ
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今と昔が重なり生まれるオシャレトロ

繁華街の近く、ノラ猫が寝れる街

ナニアレ
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印刷するのは“可能性” ― 無限空間でうまれるもの

あるべき姿をとっぱらってみちゃった印刷屋さん

ナニアレ
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新しいことをしたい。人をビックリさせたい。
それが、私の仕事・アーティスト活動のすべて。

斬新な切り口であれば単純なこともおもしろい!

ダレソレ
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本当はけっこうええもん、あるねんで。

日本のグッドデザインは、ミッドセンチュリーにあり。

ナニアレ
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思いつきで始めたウエディグフォトの旅。
人の心を感動させている事実に驚き!

たまたま観たテレビ番組が二人の人生の分かれ道に。

ダレソレ
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わたしのマチオモイ帖

クリエイター×マチ

ナニアレ
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現代美術「セメントアート」

カラフルな壁

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