ジュース屋さんは朝が早い
きったり、むいたり、しぼったり
「晴れた日にはサンドイッチで公園ピクニック」なんてのが永遠の理想的な休日の過ごし方だと思っている筆者だが、手軽に野菜やたんぱく質が取れて、手が汚れずコンビニでさくっと買ってPC作業ながら食いにももってこいのサンドイッチには忙しいビジネスマンも日ごろからお世話になっているはず。けどちょっと待って、そのサンドイッチは満たされていますか?
松屋町の坂の途中にあるサンドイッチ専門店、Luecaのボリュームたっぷりのサンドイッチを食べてからは、大好きなサンドイッチの価値観が変わってしまった。
「なんだかサンドイッチが食べたいな」の気分にしっかり応えてくれるような、直球ベーシックな品揃えが嬉しいサンドイッチはどれも袋を破らんばかりの具の詰まり具合!これだけ中身で満たされていたら袋も袋冥利に尽きるといったところか。しかもお値段を見ると、いつものとさほど変わらない、むしろ内容を考えるとこっちのほうが安いくらいのリーズナブルさ!いいんですかこんなんでと思わずショーケース越しにつぶやきそうになった。
そのボリュームといったら、ずっしり重たいお腹をなんとか支えている
ような佇まい。たまごサンド好きを必ずや納得させる一品。
形体を保てるギリギリのラインまで具材が詰まっているこちらのサンドイッチ。マヨネーズと粗めに刻まれたたまごのバランスが病み付きになるたまごサンドはなんと一組につき卵を2個使用しており、女性ならこれだけでお腹が満たされるくらい。
パンはほわっと柔らかく絶妙にしっとりしており、小麦の甘さが具の塩味を優しく包んでいる。パン屋出身の店長だけあって、毎日仕入れて使い切るパンは中身に負けず劣らずの鮮度。
肝心な中身は手作りと銘打つだけあり、どれも丁寧な仕込みが施されている。訪れたときはちょうどカツ用の肉を叩く時間で、タンタンと軽快なリズムを刻んでいた。この根気が要る作業の成果はカツの柔らかくジューシーな食感に現れている。
上:売切れ次第終了なので、早めの時間が狙い目
下:ひな壇に飾られたフライ系のサンドたち
一見簡単そうに見えるサンドイッチだが、こういった仕込みが実はなかなかの肝で見えない努力が必要。ボックスサンドを110箱も頼まれたときは、凄まじい作業量だったそう。1つに3尾も入っている海老カツサンドなんぞは殻剥きから始まるので、その手抜きなしの真剣勝負に頭が下がる。
そうやって丁寧に作られるストレートに美味しいサンドイッチは店内でも頂ける。モーニングやランチ利用だとドリンクも付いてお得だし、近所にあったら通いつめてしまいそうだ。
この坂で13年、苦しいこともあったけど素直な美味しいサンドイッチを皆のお腹を満たすために作り続けているカエルが目印のこのお店、まずはその舌で確かめない手はない。
他の人と目が合うことなく純粋に味を堪能できる、サンドイッチ集中型テーブル
上:海老カツはこれでもかの迫力!大きすぎてパンが海老を支えきれていない…
下:イートインではホットサンドにしてもらうこともできる
たまご220円、海老カツ360円、ヒレカツ380円、モーニング 8:00-11:00 各サンド+170円でドリンク付き
取材・文・写真(一部Lueca提供)/後藤 真悠子